
【上演時間 ⁄ 75分】
原作:芥川龍之介 脚本・演出:小村哲生
主題歌:戸田恵子
声の出演:柴田秀勝、戸田恵子、青野武、郷里大輔
【当日仕込時間:90分~120分程度(暗幕の有無・会場の状況により多少異なります)】
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愛は断ち切り難いものか!
神仙の世界を志して果たせなかった男の物語
ものがたり
杜子春は十五歳で両親を失い、多くの財産を引き継いだ。だが、人の良さに付け込まれ財産を騙し取られてしまった。
あっという間に一文無しとなり、洛陽の西の門の下でぼんやりと佇んでいた杜子春の目の前に、不思議な老人が現れる。老人は「お前の影が地に映ったら、その頭に当たる所を夜中に掘ってみるがいい。」と告げた。老人の言う通りにすると、土の中からたくさんの黄金が出てきて、杜子春は一日の内に洛陽の都でもただ一人という大金持ちになった。。
贅沢三昧の暮らしを始めた杜子春だったが、数年も経つと、すっかり元の無一文になってしまう。西の門の下で佇んでいると、またも不思議な老人が現れた。「今度は、腹に当る所を...」 と、告げようとする老人をさえぎり、杜子春は言う。
「もうお金はいらないのです。贅沢に飽きたのではありません。人間というものに愛想が尽きたのです。私はあなたの弟子になって仙術の修業をしたいのです。どうか私を弟子にしてください」
こうして杜子春は峨眉山の奥で厳しい修行に励むことになった。
喜・怒・哀・懼・悪・欲・愛 七情との戦いの果てに、杜子春が見たものとは…。

電話でのお問い合わせ
03-3988-7111【時間】月~金曜日 8:30~19:00(土曜・日曜・祝日除く)
CM映像
皆様の感想
小学校3年生
自分にいのちをわけてくれたお母さんが、どれだけ大事なのかわかりました。そして、どんなにお金持ちでも、びんぼうでも、みんなが支え合って生きなければ、しあわせになれないことも分かりました。
私はまわりの人を大切にして、しあわせに生活していきたいです。
小学校3年生
ぼくは友だちを見捨てたくありません。ずっと楽しくにぎやかにして、助け合いながらいるのが、本当の友だちだと思います。なので、友だちをいじめたりとか、絶対にしたくないです。
貧しくなった杜子春に対してのみんなの言動を見ながら、働かない杜子春もだめだが、周囲の人たちも冷たすぎるなあと思いました。でも、私たちの生活でもよく似たものがあるなあと思いました。自分が困ったときはみんなの同意を求め、ちょっと自分が優位になると周りのことなどどうでもよくなる…それは人間の悪いところだと思います。そんな人間に愛想を尽かし、仙人になる修行をやっていた時の杜子春はすごいと思いました。自分で志したものを守ろうと、必死になってこらえている姿がとても心に残りました。
中学校3年生
教諭
1年生、2年生も最後の母親の場面では、涙する子が何人もいました。自分の母親と重なったのだと思います。大切にしたい母への思い、そして人への思いやりを感じられたと信じています。人への思いが何ものにも代えられないこと、忘れずにいてくれることを願っています。
保護者
大人の私たちでもいろいろと考えさせられる見ごたえのある作品でしたが、下の子どもが低学年なので、少し難しかったかなと思い、質問してみました。意外な事に、ほぼ内容は理解できていたようで、子どもたちを飽きさせない工夫に感心しました。