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脚色・演出 小村哲生

 時が経つのは早いもので、1976年、現役の俳優であり、俳優教育のエキスパートで、私の演劇の師でもある冨田浩太郎を劇団顧問に、民話芸術座を旗揚げして今年で36年目を迎えました。その間30,000ステージに及ぶ巡回公演と、43回を数える東京での本公演・・・。そして、テレビ・映画・アニメの声の出演など、精力的に活動を続けてまいりました。これも偏に全国の小・中学校の先生方、教育委員会の御担当者様の御理解・御支援の賜物と、劇団員一同心より感謝いたしております。
 さて、今回再々々演となります、冨田浩太郎原作の「寝太郎物語」。かつてNHKテレビで放送され好評を博した15分程の人形劇を、歌や踊りを織り込み、ストーリーを楽しく肉付けして、75分のドラマに仕上げました。・・・なぜ寝太郎は寝てばかりいたのか、なぜ一番楽をして一番得をすることを夢み、遂にはそのことへ、挑戦しないではいられなかったのか。
 貧しさや飢えを知らない、今の日本の子どもたちに、それを伝えるのは中々難しいかもしれません。・・・でもとにかく、楽しいストーリー、おもしろい歌や踊りを見て笑い転げて楽しんでもらいたい。
そして、その中にテーマ(生きることの喜び、知恵と勇気、友情や命の尊さ)の一つでも心に残るものがあれば、いつか大人になって傷つき、疲れた時に、ふと、この寝太郎物語を思い出してくれたなら・・・。 
 生の舞台でしか味わうことの出来ない素敵な時間を、どうぞお楽しみ下さい。


(2004年度版「寝太郎物語」公演パンフレットより)
                   
 寝太郎物語に託す思い
  原作 冨田浩太郎

 NHKの学校放送むけに頼まれて書いたテレビ作品を、1977年春、舞台用に脚色し、劇団民話芸術座の巡回公演で使ったのが最初で、1991年には再演として全国巡回公演。さらに今回は2004年度の巡回公演用として再々演するとの連絡を頂いた。
 思えば早いもので、民話芸術座の小村代表とのお付き合いは31年を過ぎた。当時まだ、少年の面影を残していた小村哲生は今や働きざかりの年齢となり、一方私はすっかり年を取った。だがそんな私も、今回の公演でどんな寝太郎物語を劇団の若者たちがやってくれるか、それが何よりの楽しみであり、私の気持ちをひき立たせてもくれる。私は子どもの頃、イソップ物語をとても愛読した。そして今のこの年齢になっても、それは、人生に傷つき疲れた時の私を慰め励ましてくれる心の糧ともなり、指針ともなっている。私の寝太郎物語が、私にとってのイソップ物語のような作用を今の子どもたちに与えてくれるなら、これ以上の喜びはない。どうか、無類の面白い舞台になるよう、子どもたちが心から楽しんでくれる舞台となるよう、そして徹底的に準備された中から生まれてくる即興の花が開くよう、切に祈る。

(2004年度版「寝太郎物語」パンフレットより)

「寝太郎物語」ナレーション、テーマソングを歌うのは…

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